2010年06月19日

鹿児島リノベシンポ4 第2部(マルヤガーデンズ誕生ストーリー)

2010.6.10 012.jpg

『 消しゴム 』
これは、新しい事にチャレンジするのに欠かせない、大事な大事な道具です。

三越が!!・・・消えました。
「We Love 天文館」の中心人物?なのに!!!
もう、天文館は終わりだ!!!!
がしかーし!!この超どん底状態の天文館に、たった一年で奇蹟が起こりました。
その奇蹟が、マルヤガーデンズなのです。

 (↑ 前回の内容)


昭和36年 丸屋デパート誕生
昭和58年 三越と資本提携、名を三越に変える
平成21年5月 三越閉館
平成22年4月 マルヤガーデンズ開館

1年前に三越が閉館し、ある1人の女性が崖っぷちに立たされました。

tokusyu_img_32.jpg

株式会社丸屋社長の玉川恵さん。
リノベシンポジウムにも参加されていましたが、笑顔が素敵で年齢を感じさせない、いわゆる社長のイメージとは違う、とっても可愛らしい魅力的な女性です。


そんな彼女は、約4年前のある日、東京をブラブラと散策しておりました。
「ん?おしゃれなお店がある。インテリアショップかしらん・・・?」
ふと目に入ったお店のドアを開けると、そこには建築の模型が。
するとそこに、すーっと歩み寄る1人の男性。


その名は、竹内昌義


そう!そこは「みかんぐみ」のオフィスだったのです!!
彼は、建築界の誰もが名を知るスター。
それから、建物の耐震診断を依頼するお付き合いが始まったそうです。
これを聞いただけで、玉川社長に興味湧きません??
スケール違えど、同じ匂いを感じます。(←恐れ多いっちゅーの!)

1年前の三越閉店→崖っぷち状態の彼女→4年前から付き合いがありリノベにも詳しい竹内さんとタッグを組む→目指すは1年後の新規開店!!

と簡単に書きましたが、ここにはいくつものすごい決断が。省略。

竹内:「とにかく、1年しかなかったんです。圧倒的に時間がない(笑) もう解体しながら図面引くしかない。」
「そんなてんやわんやのある日、社長から急に、『○○○○に会いたい。会わせろ。あのお店、鹿児島に出したい!』と言われて(笑)」 


その名は、ナガオカケンメイ   


そう!言わずと知れた「D&DEPARTMENT」の方です!! 
彼は、インテリア界の誰もが名を知るスター。
ナガオカ:「最初は断りました(笑) というのも、前に大きな商業施設に出店して撤退した苦い経験があって(泣) 交通量の多いとこじゃ自分らの良さは伝わらん!と(笑)」
すかさず玉川社長は、こう切り返します。
玉川:「では、どのようなデパートであれば、出店しても良いと思われますか?」

ここで、ナガオカケンメイに火がつきます。

そして去年の10月、開店まであと半年余りというタイミングで、玉川社長はナガオカケンメイをゲット!
もう!ますます社長に興味湧くでしょ??

ナガオカ:「うーん。デパートでデザインを提案するには・・・?そもそも、デパートって何だろ?デパートのあるべき姿って??」
「よし!デパートの中にコミュニティを入れよう。B1〜屋上までの各フロアに ”” を計10個作ろう!!」

アナ???????

ではここで、”穴” について解説します。
そもそも、 ”穴” 発想の源は、スペインはバルセロナにあります。
”穿孔” ”パーフォレーション” ”バルセロナ・モデル” とも呼ばれます。
都市開発や建築学部の人なら、皆さん知っているようです。
ん?早く教えろ??
・・・えー、実は私も全く知りません・・・あせあせ(飛び散る汗)

『バルセロナは、疲弊地区に戦略的に公共空間を創出することによって再生を図りました。
では、どうやって公共空間をつくっていくのか。これは公共空間を創出した最も原点といえるような例ですね。つまり、建て込んでいる稠密な市街地の中で、クオリティの低い建物を壊しまして、そこに小さな辻広場をつくる。その近所のカフェにテラス席を出してもらう。そうすると、ここに人の集まりができる。建物を新しくつくるのではなく、逆に既存建物を引き算して公共空間を穿ち、都市を再生しようという戦略です。』BY
岡部明子

この”穴”は、欧米諸国が都市開発の参考にする、超超有名なお話だそうです。


ナガオカ:「公共空間+人の集まり・・・。コミュニティー・・・。うーーーーん。。。」
と悩んでいたとき、彼はある男の存在を耳にします。


その名は、山崎亮


そう!知る人ぞ知る、ランドスケープ界のスターです!!
彼は、町づくり・コミュニティに熱い方。

ナガオカ:「この人が参加してくんなきゃ、ぼく(今回の話)断る!(笑)」
玉川社長+竹内さん:「と・とりあえず、お・お会いしてみましょう。」

みんなの初顔合わせの場所は、鹿児島空港のラウンジだったそうです。
こうして、のちに『マルヤ三銃士』と呼ばれるメンツが、玉川社長の前に揃いました。

2010.6.10 118.jpg

カレンダーはすでに11月!あと4カ月!!ひえーっ。


穴の名前は、「ガーデン」と決まりました。
各フロアに設ける「ガーデン」という名の広場。
というわけで、デパートの名前は『マルヤガーデンズ』と決まりました。
合計10個の「ガーデン」において何かしらの活動を行う団体をデパートの中に組み込み、デパートの中にコミュニティを形成することが山崎さんのミッションです。

山崎:「とにかく時間がない(笑)ゼロからオリジナルの団体を作ってたんじゃ間に合わない。よし、すでにあるサークル・クラブ・NPOを引っ張ってこよう!」
鹿児島で活動している60の団体を片っ端からヒアリング。
山崎:「何やってる方たちですか?困ってる事ないですか?今後どうしていきたいですか?それ、マルヤガーデンズでやりませんか?」 
最終的に、30の団体が参加する事に。
この辺の話は、宮崎・鹿児島でランドスケープをされている宮川さんのブログに詳しく掲載されています。
このブログ記事は、「ランドスケープ・地域活性」にほんの1oでも興味があるかたは、絶対に読むべし!!
ものすっっごーーーく良い事書いてて、勉強になります。ワシ断言しちゃう。


竹内:「ガーデンに、どんな設備がいる?どのくらいいいる?各フロアの広さどのくらいいる?」
山崎:「待って下さい。」
竹内:「まだ?」
山崎:「待って下さい!」
竹内:「もう時間ないよ!!」
山崎:「待って下さい!!!!!!!」

山崎談:「30の団体のみなさんは、理解のあるすごく意識の高い方たちばかりで。。でも、チームのモチベーションが最高潮に達するまで、僕は待ちたかったんです。そうじゃなきゃ、”デパートがやってくれって言うからやってる”という意識になる恐れがあったから。それじゃ、意味がないんです!みなさんがガーデンに根を張って、開館後も成長し続けるような、そういう基盤が育つまで”待つ”必要があったんです。」
私は、これを聞いてて半泣き。愛を感じたの。

30の団体が、日替わり・週替わり・月替わりで、色んなイベントを行う=コミュニティーが発生するデパート。

通常のデパートは、こんな感じ↓

17.JPG
ナガオカケンメイさんが考案した、「理想のデパート」=「コミュニティーのあるデパート」は、図らずしも下記のようなデパートになりました。

16.JPG
マルヤガーデンズが「日本最先端のデパート」と言われる所以は、コレです。
MAX・MARAに毛皮コートを買いに来たお客さんが、フロアで絵を書いてる子供たちに興味を示したり、
オーガニック料理教室に来たお客さんが、服屋を見て回ったり。

ナガオカ:「キシリトールのパッケージデザインをした佐藤卓さんを参考にしました。彼は、お菓子と医薬品の境目=点を探したんです。医薬品っぽくなりすぎると食べたくなくなる。お菓子っぽくなりすぎるとこのガムの魅力を伝えきれない・・・」
「ぼくは、百貨店とミュージアムの境目を探しました。デザインの力で、今までの百貨店のイメージを変えたい。でもミュージアムに偏りすぎると購買欲がなくなる。それじゃ、本末転倒。」
「ぼくがはじめから言い続けたのが、”オーガニック”にこだわるということ。空間もオーガニックであれ!床は”木”じゃなきゃダメ!今までみたいなダサい案内サインはダメ!」
「ガーデンの場所は、一番目立つとこじゃなきゃダメ!裏の方?絶対ダメ!ガーデンはこのデパートの顔だよ?」
「経営者側からすると、”そこをテナントに貸さないでどうすんの?”的空間を全部ガーデンにしろと思い切りました。(笑)」

みんなが口をそろえて言います。
「ナガオカさんの、デパートからデパートらしさを消す ”消しゴム” の威力は凄まじかった(笑)」

この第二部を仕切っていた
東京R不動産の馬場さんは、「普通のデパートって、(買えと)コントロールされてる感じがするが、ココはまるで違う。しかも、天井は剥き出しだし(笑)」と。

竹内:「この建物はもともと天井が低くて。建て増し建て増しできてるから階段がやたら多く、ダクトも低い位置を回ってて無茶苦茶(笑)」
「床面積を増やす案は、確認申請がいるから却下。階段を減らし、ダクトを通さず冷温水(エスコ事業)にし、天井を高くスケルトンにすることで、空間の広さを確保しました。外壁2面は壁面緑化に。」
「ナガオカさんから鹿児島を前面に出したいんだと言われていて・・・。建物に鹿児島らしさを出すためにと色々調べました。で、いきついたのが薩摩焼陶器で有名な沈壽官(ちんじゅかん)です。」


竹内:「壁に沈壽官で焼いたタイルを使いたいんです!協力してもらえませんか?」
沈壽官:「いいけど・・・。でも、間に合うの????」
このとき、どう考えても間に合わない時期(笑)
竹内:「ま・ま・まにあわないけど、い・い・いいんです!コレハ、タイセツナ、コトデスカラ(冷汗) (・・・・社長のOKもらってないけど・・・。。)」

(場内爆笑)

結局このタイル張り付け作業は、デパート開館後にワークショップの一環として、子供たちも混じって行われたそうです(笑)

と、ここまで読んで頂いた皆さん、お疲れ様ですw
そんなあなたは、さあ、この動画をとくとご覧ください!




7階の様子 ↓

2010.6.10 002.jpg

↑インテリア好きの目線を、鹿児島に集めるきっかけとなったDWELL が作った家
(DWELL=東京の超有名インテリアショップ:プレイマウンテンを作った中原慎一郎さんが、鹿児島で手掛けたインテリアショップ)

2010.6.10 115.jpg

↑ オシャレ美術館のような7階

2010.6.10 062.jpg

↑最後の飲み会は8階で。

2010.6.10 071.jpg

↑博多リバレインのアトリウムガーデンより、ずっとおしゃれ。

以上で、鹿児島リノベシンポのレポートを終えます。
発言者がちぐはぐかもだけど、ニュアンスが伝わればOKかなと思い、脚色してる部分あります。
細かいことは、いーじゃないか。大目に見て下さい。
(最後ぐだぐだで、めんご。第三部は省略。)
当日のユースト中継の録画見れます。




↓リノベブログ大集合
ブログランキング・にほんブログ村へ
(今日は23位!)


posted by リノベ女王w at 12:57| Comment(1) | 福岡での日常(主にリノベ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめましてタムラと申します。
はじめてBlog拝見しました。とてもまとまった良いBlog記事でした。私も「リノベ」ファンです。楽しいBlogをありがとうございます。twitterやFacebookも拝見したいと思います。
Posted by タムラコウイチ at 2011年06月27日 16:00
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。